「逮捕されたら」では、ご家族、親族、友人などが逮捕されてしまったときにどのような対応を取らなければいけないか・・・について説明させて頂きます。
我々弁護士は、あなたの味方です。
何かあれば、相談だけでもお伺いしますので、
まず、気を落ち着かせ、警察へ電話して面会が可能かどうか、面会の時間、面会に際して着替用の衣類や金銭(家族からの差入れは認められないが、房内で申請してお金を出して購入することが許されている物もあります。)等の差入れができるかどうか確認した後、その警察へ行きましょう。
そして、逮捕された人に面会が可能なら面会し、許可があれば着るものやお金を差し入れます。
また、どのような罪を犯したことにより逮捕されたのかという被疑事実や罪名の確認もしましょう。
法律上、逮捕されて刑事施設に留置される時間は最大で72時間です。
逮捕が終わると、次は勾留されます。
勾留期間は10日間、勾留が延長された場合は最大でさらに10日間、身柄を拘束されることになります。
通常は、逮捕されたら引き続き勾留されることになるため、合計で20日間余り(逮捕による留置期間最大3日+勾留期間20日)に及ぶ身柄の拘束を覚悟する必要があります。
捜査機関は甘くありません。
こちら側の言い分を正しく伝えるためには、豊富な経験と知識に基づいた積極的な表現活動が必要です。
刑事手続について正しい知識を学び、経験のある弁護士に相談または依頼して、事件の真相に合致した処分を求めましょう。
逮捕はいつも突然です。
捜査機関は、逮捕して直ちに取調べに入る場合が多く、ご家族が面会をしようとしても取調中を理由に断られる場合も相当あります。
しかも、重大複雑な事件や共犯者が多数の事件、或いはこのような事情がなくとも、逮捕前から関係者に働きかけて供述を変えさせようとしたり、証拠を隠したりしたような事件の場合、関係者が接見することによって罪証が隠滅される恐れがあるとして裁判所の判断で接見禁止処分に付される場合も多くあります。
この場合、会社の従業員や家族も接見することができません。
接見できるのは弁護士(弁護人)だけになります。
事件に関係のない仕事の打合せでも、弁護人に接見して貰って打ち合わせする以外に方法がないケースが多くあります。
これからの日々を乗り越え、悔いの残らない人生を手に入れるために必要なことは、1つだけです。
「世間や社会の風評や先入観に流されることなく、最後まで逮捕・勾留された方の味方であり続けることです。」
有罪か無罪かは裁判所が判断することです。
あなたは、ご本人に対する信頼の気持ちを持ち続け、最後まで諦めずに行動してください。
そしてそれを乗り越えるためには、事実関係を冷静に把握し、不利な点についても説明して貰えるなど信頼できる専門家に事件を相談することです。まずは、刑事事件について正確な知識と深い理解がある人に相談して、今後の方向性や手続などを教えて貰ってスケジュールの見通しを立てましょう。
家族や知人が逮捕された場合、弁護士に依頼しようと考えても報酬や費用が気になる方が多いと思います。
しかし、平成16年4月に日弁連の報酬基準が廃止されましたので、
報酬や費用に関しましては、依頼された弁護士との話し合いで決まりますのでご安心下さい。
弁護士は、事件の軽重難易や捜査及び公判の進展方向を見すえて、その事件に対応する一般的な金額(相場とも言えるかと思います。)を提示することになろうかと思います。
依頼を希望される場合は、「その金額ではやや無理があるので、もう少し下げて欲しい。」と希望されたり、「提示の額が事件の内容にしては低額と思われので、増額するからなお十分な対応をして貰いたい。」旨述べるなどして、弁護士にご自分の希望を述べられたらよいかと思います。
なお、報酬の点は、弁護士費用のところで説明します。
逮捕について
逮捕とは、罪を犯したと疑われる人(被疑者)の身体(身柄)を拘束する強制処分のことを言います。
逮捕は、以下の3つの種類があります。
(1)現行犯逮捕、(2)通常逮捕、(3)緊急逮捕
逮捕した後、警察は48時間以内に身柄を検察官に送検(送致)しなければいけません。
また、検察官は、送検の後24時間以内に、勾留請求するか、釈放するか、起訴するかを決めます。
目の前で犯罪を行っている者を発見した場合、
誰でも逮捕状がなくてもその場で逮捕することができます。
一般の人が逮捕した場合は、至急、警察や検察庁に連絡して、犯人を引き渡して下さい。
あらかじめ裁判官が発する逮捕状をもらって逮捕することです。
窃盗など刑の長期が3年以上の重い罪を犯したと疑われる場合で、逮捕状を請求する時間がないときに、まず理由を告げて被疑者を逮捕し、その後直ちに「その逮捕を認める」旨の裁判官の令状(緊急逮捕状)発付を求める場合のことです。
逮捕をする場合としては、
(1)警察官(司法警察員とされている麻薬取締官等も含みます。)が逮捕する場合
(2)検察官・検察事務官が逮捕する場合
(3)私人が現行犯人を逮捕する場合
があります。
原則として、逮捕時から48時間以内に、被疑者を釈放するか、事件を被疑者の身柄付きで検察官に送る(送検)か、を判断しなければなりません。
警察官が被疑者を送検した場合
検察官は身柄を受け取ってから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に勾留請求をしない限り、被疑者を釈放しなければなりません。
原則として、逮捕時から48時間以内に勾留請求をしない限り、被疑者を釈放しなければなりません。
勾留とは、被疑者もしくは被告人を刑事施設に拘禁することで、勾留請求は警察にはできないため、検察官が裁判官に請求します。
検察官から勾留請求があった場合、その理由について裁判官が被疑者と面接して勾留請求のあった事件の内容について質問します。
これを勾留質問と呼び、勾留質問の後、引き続き身体を拘束するかを決めます。
勾留は、原則として10日間と決められていますが、引き続き勾留が必要だと判断された場合は、さらに最大で10日間延長されます。
なお、勾留場所は裁判官が捜査機関の意見を参考にして決定しますが、多くは警察の留置所に拘束されます。
通常、検察官が逮捕した場合は拘置所に留置されることになります。
被疑者勾留の勾留期間は、原則として10日間です。
検察官は、勾留の請求をした日から10日以内に事件を起訴しない場合には、直ちに被疑者を釈放しなければなりません。
ただし、やむを得ない事由があるときは、検察官の請求により、裁判官が更に10日間以内の延長を認めることがあります。
現実には、一度逮捕されてしまうと、合計で20日間の勾留が認められてしまう場合が多いです。
検察官から勾留の請求を受けた裁判官は、検察官の提出した資料を検討し、刑事訴訟法に規定された要件を満たしているかどうかを判断します。
提出される資料は、原則として、逮捕が逮捕状によるときはその逮捕請求書ならびに逮捕状と、勾留の理由があることを裏付ける被害者等の供述調書や実況見分調書その他の書類です。
勾留の要件は、(1)犯罪の嫌疑(罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由)があり、勾留請求の手続きが適法であること、(2)勾留の理由があること、(3)勾留の必要があることの3点です。
1.犯罪の嫌疑があり、勾留請求の手続きが適法であること
まず、犯罪の嫌疑があるとは「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があること」です。
判例は、「(第1審での勾留における)犯罪の嫌疑は、「犯罪を犯したことが相当程度の可能性」をもって認められれば足りる」(最高裁決定平成19年12月13日、近藤裁判官の補足意見)としています。
次に、被疑者の勾留請求をするには、まず同一事実について被疑者の適法な逮捕手続がなくてはなりません。
裁判所は、逮捕時間の制限が守られているか、逮捕手続が適正に行われているかなど法律の規定に違反していないかをチェックします。
勾留に先行している逮捕手続に違法性が認められる場合、勾留を継続することが違法状態を継続させてしまうことになると考えられるので、勾留請求を認めるわけにはいかないからです。
2.勾留の理由があること
勾留の理由とは、下記の要件を満たすことをいいます。
(1)被疑者が定まった住居を有しないとき
(2)被疑者が証拠などを隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき
(3)被疑者が逃亡し、または逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき
3.勾留の必要があること
勾留の必要性とは、事案の軽重、難易、捜査の進展状況、被疑者の年齢や健康状態など、全ての事情を総合的に判断して、勾留が相当であるといえる場合です。
その場合には、勾留の必要性があることになります。
起訴については、こちらを参照下さい。
⇒起訴について
法律上、逮捕に関して不服申立ては認められていないため、
逮捕から脱却するには、嫌疑がないこと、逮捕・勾留の必要性がないことを訴え、捜査官にその必要性がないことを理解して貰って釈放されるしかありません。
難しいと言われても、弁護士が何もしないで見ているということはありません。
また勾留されたからといって、何も抵抗せずに受け入れることはありません。
不当であれば
勾留理由開示の請求→理由の開示→勾留に対する準抗告→身柄解放へ
裁判官に対して勾留の取消請求、執行停止の申立てをすることができますが、そもそも裁判官の判断で勾留した者ですから、この取消請求や執行停止の申立はなかなか認められません(ただ、被疑者の勾留に耐えられない重大な病気等が認められる場合は、この請求を認めて貰うことができます)。
また、勾留が本当に適切であるか判断する材料を得るための勾留理由開示請求もあります。
勾留理由開示請求は、勾留を取り消させるものではないのですが、公開の法廷で裁判官、被疑者(被告人)、弁護人が出頭して行われます。
検察官の出頭は任意です。
被疑者や弁護人は、勾留を決定した裁判所の判断の理由を確認することができます。
なお、被疑者の近親者の不幸や葬儀があるなど、急用の場合には、勾留の執行停止の申立てを行うことができます。
そのためにも、まず逮捕された本人が留置されている施設へ行き、本人と面談をしましょう。
その際には、逮捕された理由のみならず、逮捕されてから体調に異常はないか、厳しすぎる取調べは受けていないかなど、本人の安否を気遣うことが大切です。
ご家族の方は、捜査官から取り調べを受ける可能性が高いです。
この取調べは、その後の刑事手続の流れに影響を与える重要なものもあります。
作成された調書は、検察官が起訴するか・不起訴にするか、裁判官が有罪にするか・無罪にするかの判断資料となるものもありますから、事実に即して知っていることだけを知っているまま正確に伝えるようにしましょう。
「接見が禁止されているため逮捕された本人と面会できない」
「この後の刑事手続の流れがよく分からず不安だ」
「捜査官が強引な取調べをしているかもしれない」などの理由でお悩みの方は、一度、弁護士に相談してみることをおすすめします。
被疑者として逮捕・勾留されているような段階では、犯罪が行われたことが明らかであっても、誰が本当の犯人であるのかは、事件の当事者以外には誰にも分かりません。
それを明らかにするのが捜査です。
しかし、刑事実務においては、警察官や検察官は被害者に肩入れをしたり、先入観念に基づいて捜査をすることも比較的多く、被疑者の声はなかなか捜査結果に反映されません。
また、逮捕・勾留された状態での取調べは想像以上に精神的・肉体的負担が大きいため
、被疑者は、身柄を拘束された状態で高圧的な取調べを受け続けると、真実に反する内容を認めてしまうことがあります。
そこで、弁護人に選任された弁護士は、選任と同時に被疑者の味方となり、被疑者を精神的にサポートしながら、専門家の視点から捜査機関による犯人の取り違えや事実認定の勘違いを是正し、刑事手続が公平に運営されるよう努力します。
仮に被疑者が犯罪を行ったことが明らかであったとしても、法律にのっとった正しい手続と事件処理がなされるよう、弁護士は被疑者の味方となって、被疑者に対する暴力的・脅迫的な取調べや、捜査機関による違法・不当な証拠収集を阻止し、刑事手続の適正な運営を実現します。
刑事弁護人は被疑者の絶対の味方です。
よい弁護士の選び方はこちらです。
弁護士の仕事とは、捜査段階(起訴前)では被疑者との面会を繰り返して取り調べの対応を助言し、或いは、事実の確認をし、さらに被害者との交渉を行ったりします。
また、警察官や検察官と面接するなどして捜査機関が考えている犯罪の内容や証拠を判断し、これに対応する事実や証拠を関係者から確認するなどの作業を行い、捜査の行き過ぎや誤認、さらにこれに基づいて誤った処理が行われないよう監視します。
一般的に警察官や検察官は被害者の供述を信用して捜査を行うことが多く、被疑者の意見はなかなか通りません。
逮捕、勾留期間中の取調べは、被疑者にとって精神的・肉体的負担が大きく、それゆえ、被疑者が時として真実とは異なる内容を認めてしまうことがあります。
弁護士は、ときには意見書を提出するなどして捜査官に注意を促し、また、有利な材料を元に検察官と交渉して不起訴にさせたり、処分を軽くするように努めます。
起訴された後は、できるだけ早い段階で、被告人の保釈を請求します。
事案によっては、公判がある程度進んだ段階で請求する場合もありますが、被告人にとって勾留されていることのデメリットは、経営者であれば会社の倒産、サラリーマンであれば勤務先からの解雇など非常に大きなものがあります。
これまで弁護士の間で「人質司法」といわれていたように、裁判官は検察官の反対意見を重視し、なかなか保釈が認められず、被告人が事実を認めない限り、保釈を許さないような例もかなりありました。
被告人の精神的、肉体的苦痛は計り知れないものがあり、弁護士は、公判の状況が変わる都度、保釈請求をするなどして、できる限りの努力をしているのです。
このほか、検察官の請求する証拠を検討し、方針を立てて、公判前整理手続に参加したり、公判期日には裁判所に行って被告人と同席し、被告人にアドバイスをしたり、ときには被告人に代わって質問に答えるなどし、さらに、被告人本人に有利な事実や証拠を落とさずに裁判所に提出します。
そして、本人に有利な法律構成を考え、証拠や検察官の対応、裁判官の言動などから見通しを立てるようにしています。
無罪の主張の場合は無罪を裏付ける立証に努め、有罪の場合は刑が軽くなるように立証に努めます。
また、法廷では、検察官が申請した証人の反対尋問を行ったり、被告人質問を行って有利な証拠を裁判官に認識して貰うよう努力します。
最終段階の弁論手続においては、検察官の論告・求刑を視野に入れて、取り調べられた全ての証拠を総合的に判断し、被告人が犯したとされる犯罪事実について弁護人から弁論要旨(弁護人の最終意見)を陳述します。そして、最後に被告人が証言台に立ち最終意見陳述を行うことになります。
もし、家族や知人が刑事事件の犯人と疑われている場合、良い弁護士を選ぶ事が非常に重要となります。
良い弁護士とは、弁護人としてやるべき仕事をしっかりやる人、捜査機関や裁判所に本人の言い分を十分に説明できる人、信頼がおけて事実を隠すことなく素直に話ができる弁護士のことを言うのだと考えています。
起訴知識 |
逮捕されたら |
「離婚問題で困っている」 「交通事故問題に巻き込まれてしまった」 「相続問題で争いになりそう」 「借金の取立てを止めたい」
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